2008年6月25日 (水)

看過できない動物虐待

132_6 119_7 炎のヨーコさんから悲鳴のような電話をもらったのは先週のこと。「動物たちが大変なことになっている」と。

沖縄県糸満市に「自立支援センター・スウィートホーム」というNPO団体があります。敷地内に設置されたミニ動物園「動物ふれあい広場」に馬や牛、ヤギ、犬を飼い、心や体に障害のある人を連れてきて一緒に遊んだり、市内の保育園に出張したりするいわゆる「アニマルセラピー」に取り組んでいます。

http://www.geocities.jp/kuniyoshiyuria/

その趣旨に賛同したヨーコさんは自身も寄付をしたうえ、周囲の人にも支援するよう働きかけました。
そこにいる動物たちがこともあろうに瀕死の状態に陥っているというのです。

主催するのは国吉ユリアとい155_5う女性で自称ハーフ。チクマ秀版社から本も出しており、その奥付によると、1958年頃、日本に生まれ、本名、生年月日とも不詳で3歳頃よりアメリカ・オハイオ州の孤児院で育ったと書いています。1975年、帰国したが日本語が話せないために、猛烈ないじめを受け、ジョージア大学で教育学博士号を取得後、大学非常勤講師、子供病院、総合病院救急外来で心理士・准看護士として勤務した後、2000年に現在の事業を始めたといいます。凄すぎる経歴ですが、なぜか米軍基地で公演をしたときまったく英語を話せなかったという証言もあります。

ここに載せている写真はすべてヨーコさんが撮影したもの。クリックしてもらうと拡大できます。正直言って正視にたえません。
彼女が写真を撮った時は15頭だったわんちゃんが、なぜか数日後には12頭に減っています。主催者が遺棄した可能性が濃厚です。

ヨーコさんの必死の訴えが実り、24日に県と糸満市、糸満署が同団体の施設を立ち入り検査しました。翌25日には沖縄タイムスと琉球新報も取り上げてくれました。残された動物の無事を祈るばかりです。

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2008年6月22日 (日)

星野仙一という男

「星野仙一オリンピック代表監督がとある会社の役員をひっそりと退任していた」。先週はこんなネタを追求しました。
「夢・星野スポーツ塾」というプロジェクトがあります。スポーツを通して子どもたちの育成にかかわるという事業で、山本浩二、田淵幸一といった星野組の面々やサッカーの奥寺康彦、バレーの大林素子などの大物を擁し、コーチ派遣事業や様々なイベントをおこなっています。
その運営会社が年末に大阪ドームで行われたイベントの代金を支払わず、未払いで訴えられてしまっていたのでした。星野氏はその会社の設立当初からの役員であるとともに、大口出資者でもあります。

星野氏を深く知る人にあたってみると、長らく上司にしたい人ナンバーワンに君臨する「燃える男」とは違った側面が見えてきました。
彼はなによりも政治的に動く人間です。時の権力者に対する身のこなしが抜群に上手い。驚くほど上昇志向の強いタイプなのです。星野氏のことを悪し様に言う方はいませんでしたが、その変わり身の速さに驚いたという人は数多くいました。

今回の報道に追随するマスコミはおそらくないでしょう。とりわけ関西のスポーツ紙にとって星野仙一はアンタッチャブルな存在。なぜって? 持ちつ持たれつだからです。
代表監督のあとに仙ちゃんの狙うものは一体何なのでしょう? 勲章でしょうか? それとも国会議員?

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2008年6月17日 (火)

魔法の水着「LZR RACER」

Photo 日本水泳界を大混乱に陥れた英国スピード社製の水着レーザーレーサー(以下LR)。その実物はほとんど日本にないうえ、輸入元のゴールドウィン、水泳連盟のガードがともに厳しく、どのマスコミも現物レポートができないでいました。僕の所属する週刊誌も水着ゲットに四苦八苦。もう無理かと思いながら最後に電話した静岡のスイミングプロショップで試着許可が下りたため、先週の木曜日、急きょ撮影班とモデルを手配し喜び勇んで新幹線に飛び乗りました。

到着したモデルを一目見たショップの方は「ちょっと無理かもしれませんね」と困惑顔。LRはとにかく小さく、中高生くらいがちょうどなのだそうです。アシスタントやショップの方にも手伝ってもらい、十五分がかりでようやく着用することが出来ました。

いったいLRのどこに高速レコードをたたき出す秘密が隠されているのでしょう? さわってみたところ、足先やつなぎに使用されている黒い部分は極薄で紙のような感触。グレーの部分は繊維というよりゴムかポリウレタンのような素材で、どちらもまったく伸縮しません。ちなみに北島康介選手が北京五輪で着用する予定だったミズノ社製の「ウオータージーン」は普通に伸び縮みしました。
LRファスナー付きロングサイズの定価は6万9千500円。ショップの方の見立てでは「5~6回着ればダメになっちゃうかも」とのことで、縫い目のまったく無い分、非常に破れやすいそうです。

今回の企画はモデルの女の子にLRを着せてみるという軽いものだったので、記事には書かなかったのですが、今回の水着開発には非常にドロドロとした背景があるということでした。
国際水泳連盟(FINA)には「生地の表面に明らかな加工をしてはいけない」「浮力をつけてはいけない」という水着に関するルールがあります。そしてLRには浮力を増加させている可能性があるというのです。
筑波大学のある専門家は、「もし日本のメーカーがこの水着を商品化してもFINAの承認を得られなかっただろう」と断言しました。またデサントの広報に取材したところ、「わが社としても、こういったコンセプトは持っていたが、実現できるとは思っていなかった」と語っています。この水着による世界新記録連発の背景にFINAの不可解なルール変更があったということは、まだ報道されていません。

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2008年6月10日 (火)

「夢をかなえるゾウ」

120万部を超える売上を記録し、ドラマ化も決まった「夢をかなえるゾウ」の著者、水野敬也氏にインタビューしてきました。

しがないサラリーマンの家に突然やってきたゾウの神様ガネーシャ。関西弁をしゃべり、神様でありながら自らの欲望には弱いといういかがわしい神様です。
主人公はガネーシャの言葉に疑いを持ちつつも、彼の助言を実行してみます。そのうちに少しずつ人生が変わりはじめて・・・
自己啓発の本でありながら、まったく押し付けがましいところがなく、物語形式でどんな世代の人でも自らに近づけて読めるような体裁となっています。

驚いたのことに、当初の企画では誰でもできる日常的な習慣を三百個集めただけの本だったという。ゲラの段階までいっていながら編集者、著者ともに物足りなさを感じ、一から練り直したのです。結局完成までに三年の月日を掛けているとのこと。一朝一夕でできた本ではありません。

版元にうかがったところ、出版直後の読者カードにおける購買理由は、「知人にすすめられて」というものがほとんどだったという。当初は口コミで読者層が広がったのです。
また最初に火がついたのは関西方面の書店だったということにも驚きました。確かにガネーシャは関西弁をしゃべるものの、水野氏は愛知県出身です。
大阪人の僕が読んでもまったく違和感がないので、担当編集者に「関西弁が完璧なんですけど・・・」と問うと、
「僕は京都に長く住んだことがあり、嫁さんは大阪育ちで、校閲担当は神戸出身。その後、関西弁ネイティブ五人に目を通してもらいました」との返答。最後まで気を抜かず細心の注意を払って完成された本であることが分かります。

とにかく腰が低く、サービス精神が旺盛な水野氏。なるべくしてなったミリオンセラーといった印象を持ちました。

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2008年5月26日 (月)

激安ツアー潜入ルポ

激安ツアー体験ルポとの名目で香港パック旅行に参加してきました。二泊三泊という日程ですが、成田夕刻発のフライトで現地のホテルに到着したのは日付が変わってから。三日目は五時五十分集合で朝の飛行機で発つという強行軍です。
かかった金額は空港使用料や燃油サーチャージなど諸経費を含めて32240円。確かに驚くべき安さです。東京ー大阪間の新幹線が一万四千円する時代にこの金額で宿泊費や食事代まで含み、果たして利益が出るのだろうか? 誰しもが思うことでしょう。秘密は土産物ツアーで旅行業者がショップからもらうキックバック。土産物ツアーを断った場合は逆に罰金を取られるのです。
もちろん市内観光も付いています。しかし行くところは寺院やビクトリアピークといった無料で入れるところばかり。朝食、昼食ともヤキソバ攻撃に合ったのは参りました。
私以外の記者はグアムとバンコクへ行って同様のルポを書いています。さて激安ツアーの結果はいかに? ご興味のあられる方は5月27日発売の「FLASH1007号」をご覧あれ!

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2008年5月12日 (月)

法医学の権威にお話をうかがう

今週は頻発する硫化水素自殺についての取材で全国の専門家に尋ねまくりました。
化学に弱い僕はなにやら特殊な物質のように思ってましたが、温泉地などで嗅ぐあの独特な匂い、あれこそ硫化水素そのものだそうです。
お話を伺った中でも浜松医科大学の鈴木修教授は面白い方だった。
先生のご専門は法医中毒学。法医学とういう学問はいかなるものなのか、なんとなくは理解していたものの、やはり実際に研究しておられる現場を訪れると目から鱗の連続でした。
教授はまず内外の文献をパラパラと見せて下さった。
満載のカラー写真にうつしだされたもの。それはグロテスクとしか表現しようのないモノと化した遺体の数々でした。
先生は静岡県を中心にこれまで二千件以上の検案と解剖を行ったとおっしゃいます。日々、殺されたり自殺したりした人の死体を凝視し続けるという仕事。その事実に圧倒されます。
硫化水素で自殺した遺体の特徴、硫化水素という物質の特性、早期に発見された場合の対処法などを伺う。一通りインタビューし終えた後、尋ねてみました。
「遺体の写真を眺めていると、いろいろな物語が頭の中に噴出するんですが、先生は解剖に当たって感情移入することはありませんか?」
「それはないですね。でも遺体を解剖する前に警察の方からレクチャーがあるんですよ。この人はどういう変遷を経て自殺をしてしまったのかとか、この人はどういう理由で殺されるに至ったのかね。そういう話を聞いていると、ごくたまにですけど、僕でも自殺するかも、僕でも殺しちゃうかも、と思うことはありますよ」
「こういうお仕事をなさっていて、面白いと感じることってどんなことですか?」
「意外な発見がある時ですね」
「例えば?」
「殺された男の傷は深さが十センチくらいで縦長のものだったんですよ。ところがね。後で分かったんだけど、凶器は日本刀だったんだよね。先っちょで少し刺しただけだったんだ。殺すつもりはなかったんだろうね」
「なるほど。日常的に遺体を見続けていて何か哲学的な感慨にふけることかおありなんでしょうかね? 死と何かとか?」
「その反対です。遺体には哲学やイデオロギーもありません。人を殺す、自分を殺す。そこにあるのは本音だけ、何の建前もない本音の世界なんです」
先生のお言葉が強烈な印象を残したものです。

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2008年5月 4日 (日)

平田大一氏、新著発刊!

Photo_3 ついにアスペクト社より発刊されました。
平田大一さんの著作「キムタカ!」
去年の二月よりプロジェクトを開始してから一年と三ヵ月もかかってしまいました。
平田さんは沖縄を拠点に子どもの演劇活動を行っています。
彼が手がける舞台によって、地域が活性化し子どもたちが変化していく様はまさに奇跡といっていいでしょう。
演出家であり、社会起業家であり、教育者であり、詩人であり 旅館経営者でもあるという多面的な側面を持つ平田さんの真の姿をあますところなく伝えきれているのか。
企画・編集を担当したものとしては気がかりであります。

本のタイトルである「キムタカ」とは肝高と書き、志高く生きよとの意味。自分の生まれた土地に対する誇りを胸に世界へと羽ばたく生き方を平田さんが熱く語ります。社会教育や地域振興に興味を持つ方はぜひ手にとってみて下さい!

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2008年4月30日 (水)

讃岐うどん礼賛

Dscf0374 「南の島のたった一人の会計士」である屋宮久光先生と四国を旅してきました。
テレビのグルメ番組などで聞いてはいたものの、香川県における「讃岐うどんブーム」はとどまるところを知りません。
ご存じない方のためにご紹介しておきますと、名物と呼ばれるうどん屋さんは製麺所が片手間に営業している店が多く、お昼時の数時間しか営業していないのです。店によっては十二時に玉切れなんてことも少なくないとのこと。そして名店の多くは人里離れたへんぴな場所に所在しており、車なくしては訪れることができません。「うどんタクシー」なる商売もあるほどです。
それぞれのお店にローカルルールがあり、自分で麺をゆでたり汁をかけたりと、参加している感覚も人気の秘密かもしれませんね。うどんはもちろん讃岐のシコシコ麺で食べごたえがありました。
ラーメン店を四軒はしごをしろと言われるとなかなか辛いものがありますが、なぜかうどん屋だとそれが可能。もう一度行きたい。切に思ったうどんツアーでした。

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2008年4月26日 (土)

「ラブホテル進化論」を読みましょう!

Photo 文春新書より「ラブホテル進化論」という本を上梓された金益見(きむ・いっきょん)さんを囲んでの飲み会に参加しました。
彼女は博士課程在学中の大学院生。もちろんこの本もエロい内容ではありません。ラブホテルの歴史を学問の対象とすることにより、戦後日本の「愛」のあり方が浮かび上がってきます。面白い本なのでぜひ手にとって下さい。

宴はつつじ咲く大阪城公園で行われました。
韓国の巻きずしである金さん手製の「キムパ」に舌鼓を打ちながら、お話を伺います。関西のラブホテル経営者は石川県出身者で元豆腐屋、風呂屋を営んでいた人が多いこと、部屋に設置されている自動精算機が実は法律に抵触しかねないこと、「一週間」「ウォーカー」などの情報誌の企画が業界を変えたことなどなど、目から鱗の話ばかり。パワフルでいてチャーミングな人柄にも魅了されました。

帰宅してから益見さんがやっている「まきずし大作戦」というHPを拝見しました。在日コリアン三世として、同じ国に住む違う国籍の人との共生を目指すべく制作されたもの。様々な職業の在日コリアンの生き様が軽快なマンガで紹介されています。

http://makikome.com/

このHPのタイトルである「まきずし大作戦」。「たくさんの米粒と様々な具が入っている巻き寿司のように、たくさんの人を巻き込んで、色んな味が合わさって、いい味が出るような企画になれば・・・」という意図から命名したと記されていました。大阪城公園で何気なくお相伴にあずかった「キムパ」に込められた益見さんの想いを知り胸が熱くなった次第です。

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2007年12月10日 (月)

表現倶楽部「うどぃ」

「おおさかヒューマンフェスタ2007」出演のため、沖縄から南島詩人・平田大一氏が来阪されたので、大阪狭山市公民館に駆けつけました。

まずは地元の中高生で組織された「表現倶楽部うどぃ」が演舞の披露。平田さんが勝連で培ったメソッドが大阪狭山で根付き、着実な成果を上げていることを実感させる出来映えでした。とにかく子供たちの目力がすごいんです。続いてワークショップで学んだ踊りの成果発表。二日間の練習で本番となったため、ぎこちなさはあったものの、全力投球の演舞に会場からは暖かい拍手がおくられました。

子どもたちの後は平田さんの「南島詩人一人舞台」です。ミルクムナリという踊りは初めて拝見したのですが、土着的な舞踏と独特のリズム感にあらためて彼の根っこを実感させました。平田さんの親友でもある「ディアマンテス」のリーダー、アルベルト城間さんのステージもお初だったのですが、ラテンと沖縄が絶妙にミックスされた独自の世界が印象的でした。

打ち上げの席にも参加させていだだきました。生徒達の父母をはじめ、地域活動に従事しておられる方、行政の方、狭山三中の先生方などが、いかに素敵なマチをつくっていくのか熱く熱く語っておられる姿に感動したものです。

郊外のベッドタウンに生まれた子どもたちがいかにして地域に対する愛情や誇りをはぐくんでいくのか。けっこう難しい課題だと思うのです。ひとことで地域おこしといっても人々の絆の薄い新興住宅街ではなかなか求心力が生まれません。私自身、大阪狭山の隣町にあたる金剛という造成地で育ち、自分のマチが嫌いでたまらず高校を卒業するや東京へ逃げるように出たものです。
結局、熱い情熱を持った大人たちが前を向いて行動することが何よりも大切なのだと実感しました。そしてその情熱をどのように組織化させ形にしていくのか。平田さんの沖縄での取り組みを大阪という地で根付かせている「うどぃ」の活動は、地域活性化のモデルケースとなり得るのではと考えました。

飲み会の最後に平田さんが挨拶されたあと、締めはアルベルト城間さんの「アスタ・マーニャ」の独演。二十歳までペルーで過ごした日系三世のアルベルトさんが幼きころお母さんからいつも聞かされていた子守歌で、日本に渡ってこられてから沖縄のメロディーだったと気付き、長女の誕生した際にアレンジされた曲だとの説明がありました。
静まり帰った座敷で聞く弾き語りに全身からわきでる鳥肌が止まりません。居酒屋のお姉さんまでがポロポロ涙をこぼしています。参加させてもらって本当に良かったと心から思いました。

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